通勤ミュージック〜081201
2008-12-01


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*シューマン:交響曲全集、序曲・スケルツォとフィナーレ、序曲「ジュリアス・シーザー」(ショルティ/VPO)

ただいま出張で広島に来ております。
というわけで正確には「出張ミュージック」。(笑。

快速・クリア・爽快……「過ぎる」くらいの演奏。
先日も書いた、シューマンに必須の「ファンタジー」は存在しない、というか求めようとされていない。
シューマンの音が骨組みまで露わにされている。
ある意味残酷なくらい。

決して好きなタイプの演奏ではないけれど、みなぎるガチンコの緊張感(ほとんどケンカ腰)は凄い。
VPO相手でも(だからこそ?)一歩も引かないショルティの意気込みは「よーやるわ」の一言(録音年代を考えればなおさら)。

意外に2番が良い。
変な「意味」を持たせないことが強みになって、袋小路から逃れるのに成功している。
もちろん3楽章には何の影も見えないし、4楽章の勝どきもあまりに単純だけれど(低弦の凄まじいゴリゴリ弾きっぷり!)、一つの解釈としてはありかな、と。

「春」「ライン」もどこまでも朗らか。
鳴りまくる金管、ピッチピチのリズム。
比して木管はスカスカに聴こえるけど、これはシューマンの音をそのまま表出しちゃうからで、仕方なし。

しかし、さすがに4番はキツイ。
暴力的までな音圧にちょい引き。
他の曲ではまだ妥協できた彼の解釈も、さすがにこの曲(まさにファンタジーのかたまり)では「勘弁してくれ」と言いたくなる。

フィルアップの序曲はまあまあ。
ジュリアス・シーザーの峻厳さがちょっと「らしくなくて」ニヤリ。
[Schumann,R.]
[通勤ミュージック]

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